投資を学ぶ
2018/02/15

公務員はなぜiDeCoを始めるべきだと言われているのか

(写真=PR Image Factory/shutterstock.com)
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2017年1月からiDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)の適用範囲が拡大され、公務員や、勤務先に企業年金制度のある会社員、専業主婦(主夫)などもiDeCoに加入することができるようになりました。今回は、老後の生活が比較的安定していると言われる公務員でも、iDeCoを始めたほうが良い理由を紹介します。

共済年金と厚生年金が統一


会社員に比べ、保険料率や受取り金額が有利と言われていた共済年金という公務員の年金制度は、2015年10月1日に施行された「被用者年金一元化法」により、厚生年金に統一されました。これにより、これまで公務員が優遇されていると言われてきた退職給付は、民間企業の給付額に合わせたものになっていく可能性があります。

人事院が行った民間と国家公務員の退職給付に関する調査によれば、2011年時点では民間の会社の退職給付総額は、退職一時金と企業年金を合わせ、2,547万7,000円だったのに対し、公務員の退職給付総額は、退職手当と共済職域部分を合わせ、2,950万3,000円と、約400万円の差がありました。

しかし、2016年には、民間の退職給付総額が2,459万6,000円であるのに対し、公務員は2,537万7,000円と、約80万円まで差が小さくなっています。

2016年の人事院の見解の概要によると、「官民均衡の観点から、この比較結果に基づき、退職給付水準について見直しを行うことが適切」とされているので、今後さらに公務員の退職給付の水準が民間に合わせたものになっていくことが予想されます。

公務員にインフレ対策としてiDeCoをおすすめする理由


公務員にインフレ(インフレーション:物価の上昇)対策として、iDeCoがおすすめできます。

公務員は不況に強いと言われることがありますが、これは給与がほぼ安定しているからです。日本は長い間不況とデフレが続いてきたので、公務員はその安定した収入が魅力の職業でした。しかし、ここ数年、政府や日本銀行はさまざまな政策を行い、物価の上昇を目指しています。

インフレが起こった場合、民間の給与は物価の上昇に伴い上がっていく可能性が高いですが、公務員の給与は人事院が民間の給与の実態を調査し、民間の水準に合わせて決まっていきます。そのため、民間より上昇の時期が遅れたり、上昇幅が小幅になることも十分に考えられます。このような意味では公務員はインフレに弱い職種のひとつだといえるでしょう。

そのため、インフレが起こる場合を想定し、公務員は株式や株式で運用する投資信託といったインフレに強い商品で、ある程度は老後資金の運用を行っておく必要があります。

iDeCoには元本確保型の商品もありますが、インフレに強い商品なども豊富にあります。こういった商品で資産運用する場合、次で説明するように、通常の投資を行うよりもiDeCoを利用した方が税制面で有利になるのです。

実は公務員とiDeCoの相性はいい


iDeCoのメリットは、何と言っても税制面で非常に優遇されていることです。

まず、月々の掛金が全額所得控除になることがあげられます。例えば、毎月の掛金が1万円の場合、その全額が税額軽減の対象となるので、所得税10%、住民税10%とすると年間2万4,000円、税金が戻ってくる計算です(所得によって税率や税額軽減の効果は異なります)。

さらに、運用益も非課税になります。通常、金融商品を運用すると、利益に対して約20%(2018年2月現在、20.315%)の税金がかかりますが、iDeCoならこの税金がかかることなく利益を受け取ることができます。

一方、iDeCoのデメリットは基本的に老後資金の形成を主な目的としているため、原則として60歳までお金を受け取ることができないという点です。会社員の場合、会社の業績が悪化して家計の状況が不安定になり、急に資金が必要になる恐れもないとはいえません。そのときは、60歳までお金を引き出せないことがデメリットとなるかもしれませんが、公務員の場合、このリスクは小さそうなので、iDeCoと相性がいいといえそうです。

公務員もiDeCoを検討してみては?


かつては共済年金という制度で優遇されていた公務員の退職金制度ですが、厚生年金と統一されたことにより、自助努力による老後資金の形成が必要になってきます。給与が安定している公務員だからこそ、iDeCoを利用して上手く資産を運用してみてはいかがでしょうか。

              >>iDeCoを詳しく学んでみる
 
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