マネーライフ
2018/02/22

値動きが激しいビットコイン。売却したら税金はどうなるの?

(写真=allstars/shutterstock.com)
(写真=allstars/shutterstock.com)
ビットコインを始めとする仮想通貨の価格が大きく上昇した2017年は「仮想通貨元年」とも呼ばれました。ところが、2018年を迎える頃には相場が急落するとともに、仮想通貨取引所から仮想通貨が流出する事件が相次ぐなど、世間を騒がせています。

一方、去年利益を出した人の中には「仮想通貨の税金はどうなるの?」と不安を感じている人もいるのではないでしょうか。3月15日の確定申告終了前に、ビットコインを例にして仮想通貨に対する税金の取扱いについて確認しましょう。

ビットコインとは?


ビットコインは仮想通貨の中で一番取引量が多く、ブロックチェーンと呼ばれる技術を用いた最初の本格的な仮想通貨です。ブロックチェーンとは、簡単にいうと、帳簿データのかたまりです。ビットコインが生まれて以降のすべての取引が記録されており、ネットワーク参加者なら誰でもその記録を見ることができます。

ビットコインの売買が意味すること


そもそもビットコインを「売る」とか「買う」というのは何を意味するのでしょうか。これはビットコインを円やドルなどの法定通貨と交換することを意味します。例えば、日本円を支払ってビットコインを手に入れることは「購入」、ビットコインを手放して日本円を受け取ることは「売却」にあたります。

これに対して、ビットコインを使って商品やサービスを購入することは「決済」と呼ばれます。また、ビットコインは、イーサリアムやリップルなど他の仮想通貨を交換(売買)する際の基軸通貨としての役割も担っています。

実はビットコインにも税金がかかる!


上記の売却、決済、他の仮想通貨との交換は、ブロックチェーンの観点から見ると、いずれもあるアドレスから別のアドレスにビットコインの権利が移動しているだけにすぎません。しかし、利用者側から見た使い方という観点では上記のような分類ができるため、税金の取扱いもそうした分類に応じて決まります。

● 売却の場合
ビットコインを売却して利益が生じた場合、基本的には、その利益は雑所得と区分され所得税が課されます。例えば、1BTC(ビットコイン単位)あたり50万円(支払手数料を含む)で2BTC購入し、そのうち1BTCを数ヵ月後に100万円で売却した場合、50万円(=100万円-50万円)の利益に対して所得税がかかります。なお、売却せずに残っている1BTCに評価益(含み益)が発生していたとしても、それを売却して実際に利益を得るまで税金はかかりません。

● 決済の場合
ビットコインを使って商品やサービスなどを購入した場合、商品などの価額とビットコインの取得価額との差額は雑所得と区分され所得税が課されます。例えば、30万円(支払手数料を含む)で1BTCを購入し、その1BTCを使って70万円(消費税を含む)の商品を購入した場合、40万円(=70万円-30万円)に対して所得税がかかります。

● 他の仮想通貨と交換する場合
ビットコインを他の仮想通貨と交換した場合、他の仮想通貨の価額とビットコインの取得価額との差額が雑所得と区分され所得税が課されます。例えば、20万円(支払手数料を含む)で1BTCを購入し、その1BTCを使って時価80万円の仮想通貨を購入した場合、60万円(=80万円-20万円)に対して所得税がかかります。

なお、いずれの場合も株式等の売買による譲渡所得とは異なり、ビットコインで得た雑所得は、利益と損失を相殺することはできません。また、株式等の売買益は税率が一律約20%の分離課税の適用を受けますが、ビットコインで得た雑所得は、他の所得と合算して課税される総合課税の適用を受けるため、給与所得などが多いほど税率が高くなる点にも注意が必要です。

ビットコインは確定申告が必要?


上記のような方法でビットコインを使用して所得が発生した場合、自分で確定申告をする必要があります。ただし、職場で年末調整をしてもらっており、給与以外の所得がビットコインで得た利益を含め20万円を超えない場合には、基本的に確定申告の必要はありません。

所得税は1月1日から12月31日までの1年間の所得が対象になります。なお、2018年の確定申告時期は2月16日(金)から3月15日(木)までの約1ヵ月間です。つまり、2017年1月1日から12月31日までに生じた所得があれば、2018年3月15日までに確定申告と税金の納付を済ませなければなりません。

ビットコインの売買を多数繰り返すと計算は複雑になる


ビットコインの売買を何度も繰り返している場合、所得の計算は複雑になります。売却額と購入額の差額を計算する必要がありますが、売却額は実際に売った額でよいとしても、購入額は買い増した都度、平均の購入単価(取得価額)を計算する必要があります(移動平均法)。手持ちのビットコインの購入単価と、買い増したビットコインの購入単価を、量で按分して平均(加重平均)するわけです。

しかし、売買が多くなると計算するのも大変です。そこで継続して適用することを要件に、年間のビットコインの購入額の合計を購入単位の合計で割って購入単価を求める方法も認められています(総平均法)。

専門家に相談し、期限内に確定申告を


ビットコインで売却益を出したところまでは良かったものの、確定申告しなければいけないと聞いて困っている人も多いのではないでしょうか。確定申告のための書類の作成は、慣れない人にとってハードルが高く感じられるかもしれません。税務署が主催する無料の相談会に足を運んだり、税理士などの専門家に相談したりして、期限内に確定申告ができるよう努めましょう。

※実際の会計・税務処理につきましては、税理士など専門家へお問い合わせください。

執筆者 公認会計士・税理士 北川 ワタル

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